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1ヶ月が終わるときの重みが増してきた。図書館で本を読んでいたら真横の窓の外をくすんだ白の蛾がちらちら私の後ろの方に平行に飛んでいった。

 

「同時的で多元的な知覚が直線的で継起的な知覚に取って代わり、文学テクストを読むことに象徴される求心的でより深い知覚の代わりに、もっと表層的でかつ包括的な知覚が登場してきているのだ。」2018年みんなが知ってること?1999年より

 

深さに飲み込まれる人間になってしまっているから浮き上がれるようにしたい。それでも今まで感じたことのない状態に自分がなった経験はちゃんと身に染み込ませたい。他人とあるということが初めてできたかもしれないから慣れてしまわずに感謝したい。私はすぐにすべてを忘れてしまう。

 

20時前は静かで自販機の明かりだけのでかい大学の隅でヒョロラリー虫の音を聞いた。耳をすますことは身を感じ直すのには結構イイ技だ。